生前贈与の特例

生前贈与の特例(大型の非課税贈与)

 相続税が2015年1月1日から増税になるのと軌を一にして、大型の「生前贈与の非課税特例」が数多く設けられています。 財産を持つ人は、これらの「非課税贈与」を検討することが必要になりました。
相続税が今まで掛からなかったけれど、今後は「富裕層入り」して、相続税の心配をしなければならなくなった人が増えているというわけです


 大型の生前贈与で非課税になるものは次のような項目があります。
㋑ 20年おしどり夫婦のご褒美
  結婚歴20年以上の配偶者に居宅を贈与すると2000万円迄は非課税で す。更に、それにより夫婦共有名義に登記変更して、その後に居宅を売 れば夫婦各々3000万円の譲渡所得控除で計6000万円が非課税譲渡に繋 ぐことができます。

㋺ 住宅取得資金の贈与
  次のとおりの非課税贈与が受けられます。
 ⑴ 平成27年中に1500万円までの「優良」住宅用家屋の購入が非課税  贈与できます。「優良以外」だと1000万円まで。
 ⑵ 平成28年1月~29年9月までは「優良」で1200万円、「優良以外」  で700万円。
 ⑶ 消費税上げ時期のおまけとして、
  平成28年10月~29年9月までで消費税が10%のものなら「優良」で  3000万円、「優良以外」で2500万円。
 ⑷ その後も年度区切りで平成31年までは非課税贈与制度があります。

㋩ 教育資金の一括贈与
 1500万円迄、祖父母による子・孫への非課税贈与。
 これは法定相続人の子(つまり祖父母の孫)への「世代飛び級」贈与で 相続税の負担が減るので、良い話です。

㊁ 結婚・子育ての一括贈与
  結婚・妊娠治療・子育てに1000万円迄の一括贈与が発表されました( 結婚費用だけだと300万円)。

㋭ 特定障害者6000万円の非課税信託
  信託銀行を通じて、特定障害者が信託受益権を取得した場合、6000万 円迄は非課税です。特定以外の障害者は3000万円。